オールドイングリッシュシープドッグは大変?性格・価格と後悔しない極意
ぬいぐるみのように愛らしいモフモフの被毛と、どこかユーモラスな表情で世界中の愛犬家を魅了し続けるオールドイングリッシュシープドッグ。メディアやCMでもおなじみの大型犬ですが、ネット上やSNSでは「飼うのが想像以上に大変」「初心者は安易に手を出すべきではない」といったリアルな声が少なくありません。
見た目の可愛らしさだけで家族に迎えると、日々の手入れや運動量の多さに圧倒されてしまうケースもあります。本稿では、オールドイングリッシュシープドッグの魅力的な性格や身体的特徴、リアルな価格相場から、日々のブラッシングやトリミング費用、健康管理までを徹底的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:性格は温厚で陽気だが、成犬時は体重30kg前後に達するため適切な社会化としつけが不可欠。
- 要点2:飼育のハードルは毎日のブラッシングと月1.5万〜3万円超のトリミング費用、膨大な抜け毛ケア。
- 要点3:子犬の相場は30万〜50万円前後、生涯にかかる医療費や介護環境を見据えた覚悟が求められる。
【真相】「飼ってはいけない」と言われる理由|飼育が大変とされる3大ハードル
ネット検索で「飼ってはいけない」という強いワードを目にして不安を覚える方もいるはずです。結論から言えば、この言葉は犬種自体の凶暴性を指しているのではなく、「日常のケアと飼育環境にかかる負担が一般的な家庭犬のレベルを大きく超えている」という警告に他なりません。特に大きな壁となるのが以下の3点です。
第1のハードルは、圧倒的な被毛管理の負担です。豊かなダブルコートは放置すると数日でフェルト状の頑固な毛玉になり、皮膚炎を併発します。毎日30分から1時間のブラッシングを欠かせない点は、多忙な現代人にとって想像以上の労力となります。
第2に、強靭なスタミナと運動量の確保です。元々は牧羊犬として広大な牧草地を走り回っていた作業犬であるため、毎日の散歩時間を削ることは激しいストレスや破壊行動に直結します。
第3に、大型犬ならではの経済的・物理的コストです。高品質な大型犬用フードの消費スピード、病気やケガの際の高額な動物病院代、そして万が一の介護時に大人ひとりで抱え上げられるかという現実的な問題が立ちはだかります。
オールドイングリッシュシープドッグの性格としつけ難易度|実は甘えん坊で陽気?
オールドイングリッシュシープドッグの性格は、外見のイメージ通り非常に陽気でフレンドリー、そして愛情深いのが特徴です。「大きなテディベア」と称されることも多く、家族と一緒に過ごす時間を何よりも喜びます。茶目っ気たっぷりで、まるで人間を笑わせようとするピエロのような行動を見せることもしばしばです。
しかし、牧羊犬特有の「動くものを追う」「かかとに軽く甘噛みして群れをまとめようとする」といった本能が顔を出す場面もあります。成犬時のパワーを考慮すると、子犬期からのしつけの難易度は決して低くありません。
知能が高く飼い主の指示をよく理解する反面、自分で物事を判断しようとする独立心も持ち合わせています。力任せの制裁や曖昧な指示では信頼関係が崩れてしまうため、「毅然としたリーダーシップ」と「褒めて伸ばすポジティブトレーニング」を一貫して行う姿勢が不可欠です。幼少期に様々な人や他犬、環境刺激に慣れさせる社会化トレーニングを徹底することが、温厚な家庭犬に育てる決定打となります。
成犬時の大きさと体重・寿命|かかりやすい病気と健康管理
子犬の頃はコロコロとした愛らしい姿ですが、成犬になると立派な大型犬へと成長します。平均的なサイズと寿命の目安は次の通りです。
【成犬時の体格・寿命データ】
・体高:オス 約61cm以上 / メス 約56cm以上
・体重:オス 約32〜45kg / メス 約27〜36kg
・平均寿命:10〜12年
骨格が太く筋肉質で、豊かな被毛に覆われているため、実際の体重以上の圧倒的な存在感があります。健康寿命を延ばすためには、この犬種特有のかかりやすい病気を深く理解しておく必要があります。
特に注意すべき疾患は、大型犬に好発する「股関節形成不全」と、食後すぐの急激な運動で発症しやすい命に関わる「胃拡張・胃捻転症候群」です。また、眼疾患(白内障や網膜変性症)や、密生した毛の中に湿気がこもることで生じる「膿皮症などの皮膚炎」も日常的な警戒が必要です。日本の高温多湿な夏場は熱中症の危険度が極めて高いため、24時間の徹底したエアコン管理が必須となります。
被毛ケアの極意|毎日のブラッシング・サマーカットとトリミング費用の頻度
オールドイングリッシュシープドッグと暮らす上で、生活の大部分を占めるのが被毛のメンテナンスです。抜け毛を放置すると毛玉が皮膚を引っ張り、犬に強い痛みとストレスを与えてしまいます。
日々のブラッシングでは、ピンブラシで毛先の絡まりをほどいた後、スリッカーブラシと金属製のコームを使って皮膚の根元から毛束を少しずつすくい上げる「レイヤリング」という技術が求められます。換毛期には驚くほどのアンダーコートが抜け落ちるため、掃除を含めた覚悟が必要です。
プロによるトリミング頻度は月に1回〜1.5ヶ月に1回が推奨されます。大型犬かつ全身の毛量が多いため、1回あたりのトリミング費用は15,000円〜30,000円超となるのが一般的です。トリミングサロンによっては超大型犬の受け入れ制限を設けている場合もあるため、事前に近隣で対応可能なサロンを確保しておく必要があります。
夏の暑さ対策として全身を短く刈り込む「サマーカット」を選ぶ飼い主も多いですが、注意も必要です。バリカンで極端に短くしすぎると、直射日光による紫外線ダメージを受けやすくなるほか、毛質が硬く変化して生え揃わなくなる「バリカン後脱毛症」のリスクもあります。地肌を守れる適度な長さを残すよう、経験豊富なトリマーと相談しながらカットスタイルを決定するのが賢明です。
子犬の価格相場と迎え入れ方|ブリーダー選びと里親の選択肢
日本国内におけるオールドイングリッシュシープドッグの子犬の価格相場は、おおむね30万円〜50万円前後で推移しています。血統の良さ、親犬のドッグショーでの受賞歴、被毛の配色バランス(頭部や首回りの白とグレーの配置)によって価格が上下します。
子犬を迎えるルートとしては、専門ブリーダーからの購入が主流です。人気犬種のようにペットショップに常時並ぶことは稀なため、信頼できるブリーダーを自らリサーチし、出産前から予約を入れるケースが多く見られます。
優良なブリーダーを見極める際は、以下のポイントを必ず確認しましょう。
・犬舎が清潔に保たれており、親犬がストレスなく健康に暮らしているか
・股関節や遺伝性疾患に関する検査を適切に実施しているか
・引き渡し時期が生後56日以降で、社会化への配慮がなされているか
・購入後の飼育相談やしつけサポートに誠実に応じてくれるか
また、事情により飼育放棄された個体や保護犬を里親として引き取る選択肢もあります。保護団体からの譲渡では、大型犬の飼育実績、飼育スペースの広さ、留守番時間の短さなど厳格な審査基準が設けられていますが、命を救う素晴らしい選択肢の一つです。
【オールドイングリッシュシープドッグ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:犬を初めて飼う初心者でもオールドイングリッシュシープドッグは飼えますか?
A1:完全な初心者にはハードルが非常に高い犬種です。しつけに必要なリーダーシップ、毎日1時間以上の散歩、莫大な毛の手入れ時間と費用を捻出できる環境が整っており、ドッグトレーナーなど専門家のサポートを受けられる覚悟がある場合に限り検討すべきです。
Q2:1日の散歩時間や必要な運動量はどのくらいですか?
A2:「1日2回、各40分〜1時間程度」が目安です。単に歩くだけでなく、ドッグランで思い切り走らせたり、知育トイを使った頭を使う遊びを取り入れたりして、知的好奇心と体力の両方を満たしてあげることが問題行動の予防につながります。
Q3:抜け毛の量はどれくらい多いですか?毛が抜けない犬種ですか?
A3:毛が抜けない犬種ではありません。シングルコートのプードルなどと異なり、しっかりとしたダブルコートを持つため、春と秋の換毛期を中心に大量の抜け毛が発生します。部屋中の掃除とこまめなグルーミングは日常茶飯事となります。
Q4:マンションなどの集合住宅でも室内飼育は可能ですか?
A4:大型犬可の規約があり、十分な専有面積があれば不可能ではありません。ただし、成犬時の体重が30kgを超え足音も響きやすいため、防音マットの敷設やエレベーター利用時のマナー徹底が必須です。基本的にはスペースにゆとりのある戸建て環境が望ましいと言えます。
まとめ:覚悟と愛情があれば最高のパートナーに
オールドイングリッシュシープドッグとの暮らしは、時間的にも体力的にも、そして経済的にも大きな責任を伴います。毎日のブラッシングに追われ、家中が抜け毛だらけになり、夏場はエアコン代に頭を抱えることもあるはずです。
それでも、全身で愛情を表現して甘えてくる姿や、家族を温かく見守る健気な瞳は、費やした苦労を遥かに超える幸福感をもたらしてくれます。「大変さ」の真相を正しく理解し、生涯寄り添う覚悟を持って迎え入れることができれば、これ以上なく頼もしく愛おしい最良のパートナーになってくれるはずです。 (出典: オールド イングリッシュ シープドッグ(Yahoo!ニュース))